Collezione TV
2023年10月2日

Bollito Misto Vol.267 ここ数年、アルファのファンは夢想家で、決して実現されないだろう3DCGレンダリングのみで騒いでいるとまで揶揄されている。 しかし、ここにきて22年のトナーレ、23年の33ストラダーレなど、いよいよ具体化されるプロジェクトが見えるなど、ようやく「新しいアルファ」と呼べるような光明が差してきたようだ。 まず最初に登場するのがB-SUVセグメントとなる「ミラノ」(現時点でのネーミングは噂どまり)。随分と直球なネーミングが気になりますが、エントリーモデルであると同時にアルファ初の完全EVとなる模様。 ジープ・アヴェンジャーやフィアット600と同様にポーランドのティヒ工場で生産されるこのミラノは、やや低価格層マーケットに向けた尖兵となり、顧客の分母を増やす大きな役割を担うと見られている。 ちなみに価格は現地で3万ユーロ近辺といわれているので、実質的にはミト…

Bollito Misto Vol.266 日本のタンス預金額の物凄さは世界でも有名だが、イタリアでもタンス預金があるにはある。 ローマの元警察長官ジュゼッペ・アントニオ・バニャートが兄から相続したアパートのタンスの引き出しの底には、ごっそりと現金が…。といっても皆さんご存知、今のイタリアはユーロ。ここで発見されたのは、その前の通貨「イタリアリラ」です。 そのリラですが 2002 年に流通が停止。2011 年 12 月 6 日から 2012 年 2 月 28 日までの間に、書留郵便で銀行にそうした場合のみユーロ変換が可能だったんですね。 あまりに急だった話なので、ワタシも持っていたリラをユーロに替えるかどうか悩みましたが、まあいくらにもならんので今でも記念として持っています。 この発見がニュースになったのは、その金額。実に2億4500万リラ、現在の価値でおよそ1800万円ほどという大金だっ…

Bollito Misto Vol.265 なんとも寂しい話だけど、昨今の不景気を考えると仕方ない気もする…。いうまでもなくイタリアといえばモータースポーツ。モータースポーツといえばイタリアというくらい切っても切れない間柄である。 そもそもF1だってイタリアが起源だったりする。 パンデミックの影響はもちろん、在籍的な課題や機材の構造的な問題や銀行セクターの不安定性など、ほんとにたくさんの要因が絡まり合ってイタリアはもがき苦しんでいます。 てなわけで、すべからくオカネがかかるF1。イモラとモンツァで2つのGPが開催されているイタリアですが、2030年までこれらのイベントを維持できるかというのが相当な議論になっています。 日本のJAFにあたるACI(Automobile Club Italiano)が旗を振って資金提供可能な投資家たちに声がけをしているといいますが、ちなみにかかる費…

Bollito Misto Vol.264 ランチア不遇の時代でもなんとか生きながらえたイプシロン。イタリアでは結構みかける500ベースのミニカーですが、今回のランチア復活に向けて、気合の入ったニューモデルとして登場するようです。 待望ともいえる、あたらしいイプシロンは、ランチアらしいエレガントで高級なデザインを保持しながら、都市での洗練されたドライビング体験を提供することを目指しているそうで、当然ながら今どきのクルマらしく、環境への配慮やら持続可能性にもしっかりと焦点を当てており、燃費効率の向上や排出ガス浄化のテクノロジーがふんだんに組み込まれているといいます。 これだけで済まないのが、今の自動車。加えて最新の運転支援システムやエンターテイメントオプションも提供されるという話まで出ています。 この発表は、ランチアファンはもちろんのこと、都市部でのクルマの使用が多い人達の需要に応えるために…

Bollito Misto Vol.262 自動運転を考える! 的な随分大きなタイトルだけど 500キロほど自動運転を試す機会があったので、それについてちょっと触れてみたい。 お前何様? といわれようが、私は基本的には電動だろうが、自動操縦だろうが目的があるならその手段としてはウエルカムだ。 旧いクルマが好きで、ガチャガチャ変速したり、ブオンブオンいうのが大好きだけど、要は、どう使うかだけの話で、自分の目的にそれが便利で必要なら、最新機能というのはあるに越したことはないと思う。 てなわけで、今回試したのはアウディの自動運転だ。 以前から、評判の良い彼らだが、幸運にも最高機種における最新作を体験できた。「手放し、よそ見」が可能ですよというたぐいのものではないし、それを勧めているわけでもない。 実際、かなりの距離はかなりの精度で走り抜けてくれる。 突然前を塞がれようが、大雨で肉眼での視野が限ら…

Bollito Misto Vol.261 以前、フェラーリがルマンに帰ってくると話題にしましたが、やっぱり勝ちましたね。 もう一ヶ月経っちゃいましたが、おめでとうございます。 いろいろありました。 連勝を続けるトヨタに降り掛かった、突然のBoP問題…。 まあ、いろいろありましたね。 でもね、フェラーリがルマンに帰ってくることで、自動車業界ってのは結構盛り上がるんです。 名門を倒してこその新興だし、古豪が復活することで、むしろ正しい「在り方」のようなものが次代に継承される。 歴史という物語は常にリスペクトと挑戦によってつくられるものですが、同時にいろんなドラマをうまく消化してこその「より美しい歴史」へとつながる。 その意味ではトヨタさんには、たとえ嘘でも 「フェラーリさんおめでとう、おかえりなさい。そして来年は私達が東京をパレードする番です!」 くらいのウィットは見せてほしかったなあ…。 …