Collezione TV
2024年6月28日

音楽やファッションに例えるとわかりやすいと思うけど、いわゆる懐メロになる歌は、ジェネレーションによってさまざまだ。青春時代に着ていた服装というのも、やはり歳をとっても特別な存在だったりする。 もちろんクルマもそうだ(そうだったというべき?) 欧州はもちろん、この4月に幕張メッセで開催された日本の旧車イベント「Automobile Council」でも、人気があったり、すぐに売れてしまうクルマにちょっと変化がでてきた気がする。 それは戦前のクラシックカーの激減である。 これはパリのレトロモビルでもそうだったのだが、1910〜30年代に青春時代だった人というのは、現実的にはすでにお亡くなりになっており、ここ数年はその子孫の世代が先祖のお宝を守り続けているというのが実情だった。おそらくその流れはこの20年くらいは続いていた。まずは自分の思い出があり、その次に親との思い出を引き継ぐというパターンだ…

アルファ・ロメオってブランドは、「やればできる子なのに…。」の典型な気がする。 もちろんこれは個人の感想。 せっかくのかっこいいブランドなのに、なんだか定期的におかしくなる。 まあ、ディスってるわけではありませんよ。(じゃあ、「おかしい」って言うなよ…。)どんなブランドでも良いときもあれば悪いときもある。愛情表現ですよ。 自動車メーカーに限らず、売れていないときは元気がなくなるし、売れていれば、まあまあいろんな楽しいモデルが登場する。 にしてもだ。 スポーツイメージとして、ドイツのポルシェに匹敵するような古豪ブランドであるアルファ・ロメオなのに、昔からもう一つポルシェのような商売上手感が出せたためしがない。 まあ、ポルシェの場合、どんな手を使ってもサーキットで「結果」を出し続けてきたというところが大きいのだけれど、一貫してうまくこの「レース活動臭」を商品にフィードバ…

いつからか、日本ではクルマのことをモビリティと呼びたがる風潮が蔓延している。 このいつまでたっても耳になじまない言葉は「のりもの」という意味だが、正直広告代理店やムダに意識の高いメーカー担当者の自己満足でしかないことは、いまさらここで言うことでもないかもしれない。 結局のところ自動車であり、クルマなわけだ。いまさら呼び名を変えるムダに、小馬鹿にしたい感情が生まれても仕方がないと思うのだがどうだろう?だいいち、言いにくいしね。モビリティだなんて…。 電気で動こうが、アブラで動こうが、クルマでいいじゃないか。わざわざ新しい単語出すなよなと本気で思う。業界内だけで言っていてほしい単語の最右翼だ。 まあ、それはおいておこう。 イイタイコトは、クルマってのは便利で頼りになる人間の心強いサポーターだってことだ。それが可愛ければ微笑ましいし、力強ければ必要以上に頼りになるし、速いのであれば、…

自動車文化の深みを体験できるのが、欧州の蚤の市。 パリやドイツ、イタリアなどで週末の過ごし方の一つとしてメジャーなイベントとなっている旧車ショー。 こうした「クルマとの付き合い方」を日本にも広めようとスタートした「Automobile Council」。発足前から微力ながら協力させてもらった経緯もあり、毎年足を運んでいる。 昨年の4月はまだコロナ禍によるマスクの自主規制があったので、実質今年が本当のコロナ後初の開催になったともいえるだろう。 欧州に暮らしていてイチバン感じるクルマとの距離感としては、自動車には2つの側面と捉え方があると思う。 もちろん、日本でもそういう感覚を持っている人がたくさんいると思うが、ひとつは仕事や通勤のアシとしての存在と、もうひとつは自分や家族との楽しい時間をともにするための趣味のクルマという側面だ。昔の表現で言うなら、「クルマの達人」とか「遊びの達人」という言い…

わたしはアニメだオタクだマンガだと騒ぎ始めた最初の方の世代に属する方だが、最近では映画興行成績のNo.1がアニメだったりと、もはや日本の主力産業と言ってもいいくらいのパワーをもちあわせている。 日本の文化を伝えるなんてだいそれた話をしている時期もあったけれど、実際のところは「日本の優れた才能と豊かな知識をもつ情熱家が集まる分野」というのが正しい気がしてならない。 人気漫画をよく見ると、実にシブいクルマが登場していたり、マニアがニヤリとしそうな有名映画のいちシーンがオマージュされていたりと、実に幅広い世界からの知識が蓄積されていて楽しい。 活字がメインだった時代(いまは果たしてそういえるだろうか?)には芥川賞だの直木賞だのと権威ある賞が並ぶが、もうそろそろ手塚賞をもっと権威あるものにしてもいいだろう。 だって、オスカーだって取りかねない勢いなわけだから…。なんなら、世界中のアニメーション制作…

最近、すっかり本を読んでいる人をよく見かける。 特に若い人たちだ。 ジブンの話をしてしまうと、すっかり目が見えなくなってきたくせに(老眼)、荷物を持つのが嫌だから、ついついスマホでいろんなコンテンツを見てしまう。 電車の中で他の人がなにをしているのかを見てみると(失礼ながらいろいろ観察してしまった)、ほとんどがゲームかSNS。あとはニュース関連。連絡の必要があるときはSNSはとても便利だと思うが、他人が何していようが、正直どうでもいい。ついつい目を通してしまうネットニュースなど、ちょっと冷静に考えれば、実にひどいネタや内容、文章だったりするのになぜか惰性で読んでしまっている。 つまり、スマホが浸透してからというもの、実はかなりの時間を惰性によるコンテンツ消費をしている気がしている。 ニュースや写真、動画は、気づけばどこの素人かわからない連中が作ったものがはびこっている。 そりゃ、「ありがた…