シュタイア・プフをご存知でしょうか?言いにくいったらありゃしない、この名前。 昭和の人たちなら「ああ、プフね…。」とドヤ顔をしそうな…。そうです。あのシュタイア・プフです。 お金持ち御用達、メルセデスのGクラスもこのプフ社(現在はマグナ・プフ)が生産しています。 2000年ごろまで、プフのGクラスがあったと記憶していましたが、何が一体このプフがすごいのか掘り下げてみます。 そもそもシュタイア・プフってのは、1864年創業の軍需産業 Steyr(シュタイア)社と1899年創業の Puch(プフ)社 、1902年創業、若き日のフェルディナンド・ポルシェが技術責任者を務めていたオーストリア・ダイムラー(後のアウストロ・ダイムラー)の三社が1928年に合併してできたブランドです。 ざっくり言うと、ナチスドイツの軍用車の中でも性能の良いものは彼らが製作したものです。やがて第二次世界大戦後、「オースト…
フィアット・トーロという車がある。これは南米で成功を収めている有名な中型ピックアップで。いわゆる南米生産モデル。 現行型もカッコいいのですが、「Q-Cars」が公開した動画では、この次期モデルのレンダリングが発表され、ちょっと話題になっています。 日本におけるフィアットって、小型車一択な感じが拭えないのですが、実際は多種多様なモデルを展開していますが、今後、さらなる拡充を図るため、南米モデルであるこのトーロも欧州導入が噂されています。 こうなるとヨーロッパ、中東、アフリカ、そしてやがては日本にも? なんてことをちょっと期待しちゃうじゃないですか。 公開されたレンダリングからは、現在欧州で展開が始まった「グランデ・パンダ」風のフロントマスクを備えるとされており、このデザインは今後のフィアット車における共通アイコンになるのやもしれません。しらんけど。 全長5mのピックアップですが、アメリカ車と…
ビンテージ、いやヴィンテージか。すっかり定義も曖昧となり、「あらゆる中古」に対しても使われる新しい言葉になりつつある。 特に若者たちに対してヴィンテージの刺さり具合が強い。日本やイタリアの友人の子どもたちとも触れ合う機会が最近とても多いのだが、洋の東西を問わず、この「ヴィンテージ」の流行をひしひしと感じている。 TVでも若いタレントさんが古着を趣味としているケースなど、すっかり当たり前になったし、古いレコードやラジカセ、クルマやバイクなども大人気だ。 我々昭和のおっさんたちには、もはやノスタルジアでしかないけれど、一方で「やっぱりこっちのほうがいいや!」という部分も多々あるのは事実。 宝探しの感覚でいろんなお店を回ったりすることも楽しいが、何より、今ではすっかり世の中が画一的になったことに対する反抗のように、デザインや色合いが面白いものとの出会いが楽しいのかもしれない。 新しいものは良いも…
©Black Sabbath / Back to the Beginning オジー・オズボーンが亡くなった。 ハードロックやヘヴィメタルに興味のない方には、まったくもって関心外の話かもしれないけど、個人的な思い出があるので、少しだけ。 彼がどれほどロック界のあらゆる人達から愛されているかは、ネットの記事などをご覧いただければ、すぐに分かると思うので、ここでは割愛したい。 ハードロック、ヘヴィメタルというのは、聞き手を選ぶというか、ある種のマニアックさもともなうジャンル故に、ポップス的なメジャーな認知というのはとりわけ日本においては希薄かもしれない。それでも彼の死が日本のTVニュースで扱われたときには少々びっくりした。 私のオジー体験は1982年、彼がブラック・サバスという名門バンドのフロントマンを解雇された後、失意の中からソロとして復活した頃。 最初は、ちょっと「頭のいかれた感じ」のジャ…
最近ランチアの記事が続く…。個人的な好みで申し訳ないのだが、それでもコレッツィオーネのお客様の大半はランチア好きという事実にも基づいているので、しばしお付き合いいただきたい。(未確認情報) さて、デルタやイプシロンがランチアネタの定番なのだが、一月ほど前、実に久しぶりに関係者を集めた発表があったが、なんとそこには「ガンマ」の名前が…。 初代は1976年にデビューしたピニンファリーナ製ボディをまとった美しいセダン&クーペ。極めてスタイリッシュな内装とあわせて、非常に印象的なクルマでした。 はじめてイタリアに行ったとき、到着したトリノの空港の駐車場で見かけたブルーのガンマクーペは、今でも脳裏に焼き付いています…。つまりランチア好きには、結構刺さる一台というわけです。詳しい人なら名画ゴッドファーザーIIIにもチラッと登場するのでご存じの方もいるかも知れません。…
1984年製のランチア・ラリー 037ストラダーレが、アメリカ・カリフォルニア州モントレー郡で8月中旬に開催される「ペブルビーチ・オークション」に登場するらしい…。 わずか207台しか製造されなかったうちの1台で、残存数を考えるともっと少ないであろう。このランチア・ラリー。この個体の特筆すべきは高いオリジナル性で、走行距離も、わずか13,000kmに届かないほど。発売後40年以上経過してこの走行距離ですから、箱入り娘だといえるでしょう。 この「ストラダーレ」は、史上最も称賛されたラリーカーの一つである「ランチア・ラリー 037」の公道仕様モデル。グループBにおけるホモロゲーション取得のために生産されたこのクルマは、いわばランチアのラリー活動のタニマチ、もしくはコレクター向けの車種という立ち位置。ちなみにこの個体には、整備記録や工具キットも付属するというので、世界有数のコレクター…