爪痕こそ残りにくい箇所ですが、やはり多くの痕跡が残っているのがハンドル。
ハンドルのトップがハゲハゲのクルマって、ちょっと嫌です。たぶん乗り込む時にそこに全体重をかけて乗り込んでるんでしょう。ハゲるくらいですから、エンジン始動前のハンドルにグッと体重をかけて、鉄棒でもやるかのような乗り方をしてただなんて、想像するだけで嫌です。
普通に乗られていたクルマなら、ステアリングホイールの9時3時周辺がうっすらとテカっているか剥げている感じ。それ以外のところがかすたりしているのは、特殊なノリ方をしていた人のものと考えるのが妥当でしょう。
MOMOなどのクラシックなレザー巻きのステアリングホイールで、ステッチが擦り切れているものとか、ちょっと変わった癖の持ち主が乗っていたはず。ハンドルを握るたびに爪を立てたりして…。
ちなみに、ほとんどのレザーハンドルは、かたく絞った水に濡れたウェスやアルコールシートなどで拭いてやれば皮脂や汚れはしっかり落ちます。
日本のように湿気の多い国ではこの時期など、カビも生えやすくなります。人によりけりですが、文字通り「手に汗握りながら」運転する人も多いので、自覚のある人は、毎回拭いておくといいと思います。それだけで寿命も伸びますし、こういったものの見方をする人間に揚げ足を取られることもありません。
なぜこれほどにハンドルにこだわるかと言うと、もしそのクルマにそれなりの期間ついていたハンドルなら、その表面にある情報は、特に足回りの痛み具合と直結しているケースがとても多いからです。
手に汗握るような条件下で運転していたクルマは、それなりに酷使されていますし、いつも触れる場所を掃除していないようなクルマは、やはりそれなりの扱いを受けていたと考えるのが妥当です。
古い車になればなるほど、その傾向は顕著に出ます。
タイロッドエンドやステアリングラックがおかしいクルマなんて最初からつかみたくないですからね…。
まだまだ続きます!
それではまた近々。
A Prestissimo!!