Vol.100 タイヤの話〜その2

前号に引き続きタイヤの話。

標準がいい? もっといいタイヤがあるだろ? 人と同じじゃ嫌だ!

 

いろんな意見があると思う。趣味の問題に口を挟むつもりは毛頭ない。なので、ここでの話は、あくまで自動車の性能に目を向けた一般論ということで…。

 

FIAT126

 

旧車がブームの昨今だが、例えば30年前のハイパフォーマンスカーが履いていたタイヤと、今手に入るタイヤではそもそもグリップ性能が違う。場合によっては適合サイズすら用意されていなかったりする。

 

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高速での安定性や、ウェット性能の向上、さらには転がり抵抗の低減などで、随分と高性能なタイヤが増えている。

物によっては、スタッドレスなのに、ノーマルタイヤよりもバランスがいいものすらある。

 

 

 

 

昔のクルマと今の車ではボディやシャシー、ブッシュ類の剛性や耐久性も大きく異る。たとえは悪いが、コンドロイチンが必要な老人にグリップのいい靴を履かせて、体育館や人工芝で激しい運動をさせるようなことにもなりかねない。

標準サイズでも十分性能がアップしているケースが多いのに、インチアップやオーバーサイズとなると、それは、相応の筋力強化を図らないと、まず間違いなく怪我をしてしまうというわけだ。

 

 

 

また、意外と知られていないのは、グリップが向上すると実は燃費や速度が落ちるという事実。太いタイヤは摩擦が大きく、コーナーでは安定するが、真っ直ぐ走るにもそれなりの力が必要となる。

大馬力が備わるクルマならともかく、100馬力に満たないようなライトウエイトスポーツカーなどでは、公道を走る限りはまったくもって無意味な投資になってしまう…。

もちろん、見た目重視なんだということであるならなんら問題はないのだが、そこはそれ、太いタイヤで迫力がでるとついついアクセルにも力が入るというもの。

そんな時歯痒い思いをするのは、チト辛いかなと思ったり。
なんでそんなこと言うかって?
そりゃ、人間、痛い目に遭わないとわからんということですよ…。思えば、かなりの散財をしたもんです…。(汗)

 

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小排気量でも高出力のクルマが跋扈する昨今、昔のホットハッチなど足元にも及ばないレベルになってしまったものの、それでも往時の軽快さと気持ちよさを存分に味わいたいじゃないですか?

 

そのためにも、老体にやさしいタイヤを是非選んでほしいなと願っているだけなんです…。

 

 

それではまた近々

 

A prestissimo!!