Vol.079 ミラノがそんなにいいのか?

DuomoMilano日本人にとってのイタリアを代表する都市はローマだろうと思っていたが、実は結構若い人たちには(どこまでを若いというのは微妙だが、少なくとも40代くらいまでは)ミラノこそがナンバーワンらしい。

 

 

 

 

 

さまざまな意見があるだろうが、個人的にはミラノをパリ・ミラノとか同列に語っちゃったりするが、それってどうなの?というのが本音である。

 

 

 

 

 

tempobruttoというのも、ミラノという街はイタリアではさほど人気のある街ではないのは、意外と知られていない事実だったりする。

ロンバルディア州、イタリアの長靴列島の脚の付け根部分とでもいおうか、ともかくスイスと国境を面したかなりの北の都市である。ローマが政治の中心なら、ミラノは経済(金融)の中心地であり、工業も盛んだったため戦争の爪痕も多く、古都多きイタリアにあって、割合新しい建物が多い都市でもある。
いうなれば中途半端な都会なのだ。また、アルプスが近いということもあり天候も不順なことが多い。

 

 

 

 

 

 

もちろん、日本でいうところの「イタリア人」的なお洒落な人が集まる地域もあり、ミラノサローネやファッションウィークがあるので垢抜け感はあるが、ビジネスバリバリの比較的お金持ちが多いとはいえ、本当のイタリアの金持ちは美しい場所にいるので、ものすごくお洒落な人というのはそんなにたくさんいるわけではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_0140あんまり言うとミラノ在住の人に怒られちゃうので最初に断っておくが、ミラノに別段恨みはない。それどころか友達も多いし、仕事でよく行く町だ。

ここで言いたいのは、観光で楽しいという街ではないということと、グルメも大したことがない(つまり買い物メイン)ということだ。ちなみにイタリア本国のグルメ本では、人口集中地域の中ではロンバルディア州のページが最も少なかったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都会としての機能、つまりお金を出せばソレナリのことはちゃんとできる場所だが、そもそもの土地が持っている力は他が秀でているイタリアにおいてはやや見劣りするということなのだ。

 

でも、なぜか日本人はベネチアやフィレンツェを半日程度にしてまでミラノに訪れる。もしミラノとローマの滞在時間が同じようなパックを目にしたら、それは避けていただきたい。せっかくイタリアに行くなら、多少は不便でもそこでしか見られない古都や地方の物産、そして美しい景色を存分に楽しんで欲しい。

あくまで個人の感想ですよ!「個人の感想」(これさえ言っておけば日本ではOK?)

 

 

 

 

それではまた近々

A Prestissimo!!