前々回ご紹介したイタリアの若き政治家たちだが、早速いろいろと不具合が出てきているようだ。 日本を例に挙げるまでもなく、やはり大人の世界というのは「ドロドロ」としたもので、イタリアも映画「ゴッドファーザー」を例に挙げるまでもなく、その最右翼に位置する国の一つであるのはご承知かと思う。 正義感や正論で渡っていけるほど世の中は甘くなく、かといって闇から闇へだけでも成り立たないというのが「人の世」の現実。 実のところ「ほどほど」こそがよろしくやっていく上でのポイントなのかもしれない…。 話を前々号で紹介した女性初ローマ市長、ラッジ氏に戻そう。 彼女の「正義感」溢れる行動がいよいよ危険地帯に入りつつあるのだ。 そもそも彼女…
ようやく秋だ。 とにもかくにも食欲の秋。 「天高く馬肥ゆ」ってのは人間にとっても同じ。 別に急に食欲が湧くという意味ではなく、やはり美味しいものが収穫される時期なんだろう。緯度が日本と同じイタリアもまさにこの時期は収穫の時期である。 旬のものに勝る美味はなく、この時期のイタリアといえばやはり「サグラ」である。 サグラというのはイタリアで言う所の収穫祭。ちなみに似た響きの「サグレ」は収穫祭の複数形。意味は同じだ。 栗、きのこ、お肉、オリーブオイル…。 とにかくお祭りだ。 中には、これらひっくるめて揚げ物(フリット)にしてしまう、一切合切なお祭りもある。 言葉は悪いかもしれないが、ど田舎で行われるこれらのお祭りは、食べて飲んでが主体で、およそ都会の感覚からするとありえないクオリティと価格が楽しめる。 ひたすら食べては喋るという基本的コミュニ…
最近小難しい話が多いようで、ちょっと反省気味なのだが、割と大きなニュースとしてイタリアを騒がせているのが、またしてもオリンピックネタだ。 日本と違い、思い切って若者達に政治の舵取りを委ねているイタリアだが、その代表格が、現在イタリアの首相を務めるのは元フィレンツェ市長のマッテオ・レンツィ。30代半ばで市長となり、39歳でイタリアが史上最年少の首相になっている。 実は、またしても若い政治家がイタリアを騒がせている。 東京2020の次のオリンピック・パラリンピックの開催候補地として手を挙げているのがローマなのだが、最近何かと騒がしい東京の小池知事ではないが、大筋合意で進めていた五輪誘致を突如取りやめると市長が宣言したのだ。 その渦中のローマ市長はヴィルジニア・ラッジさん。またしても30代。しかも、…
最近、いやもはやSNSは世の中、老若男女にすっかり浸透している。 それゆえ、拒否反応も出ているのも事実。 つまり、筆者もそうなんだが、SNSってとにかく時間が取られすぎるのである。 もちろん、言いっぱなしのほったらかしというのもいいのだが、「いいね」を押してまわるだけでも、そりゃ大変な時間がかかるのだ。 そもそも仕事の関係上始めたSNSが、そのうち繋がりが収拾がつかなくなりそれゆえに書けないことも増えて行き、結局のところ更新できないということに陥る。ちなみに友人は多いほうだが、そのほとんどがそもそもSNSをやっていない。あー、うらやましい…。 人間関係というのは、人間同士が生で築くものであり、こうした便利デバイスやアプリで代行すべきではない…
最近ひょんなことで20代のいわゆる「若者たち」と話す機会を得た。 ちかごろ若者の車離れが騒がれる日本で、本当にそういうことが起きているのだろうか? アンケートではないので、あくまで一般論の一部としてきいてもらえればなのだが、なかなかオモシロイ答えが返ってきた。 曰く、彼らは決してクルマを否定しているのではない。 想像のつく答えの一つとしては、 「駐車場問題と渋滞があるから電車のほうが便利」。 まあ、東京をはじめとする大都市近郊に住んでいればよくある話。 確かに、都市部に住んでいれば電車などの便利さは圧倒的だし、何よりデートスポット的な街の駐車場代は、世界的に見てもダントツの高さだ。 …
いよいよ開幕したRio五輪。 開幕に間に合わないだとか、ファベーラ(貧民街)のギャングたちが怖いとか、さまざまな病気が流行しているとか…。 いろいろありましたがそれなりに華やかに開幕した五輪は、喉元すぎればというものだ。 もちろんこの時期は夏休みなので、朝の出勤が気になるようなことはないが(イタリアとブラジルでは時差が5時間)、夏の夜を愉しむネタには事欠かない。 イタリアは実は水泳や水球、さらには柔道なども盛んで、子供の頃から水泳教室に通うというケースも非常に多いし、パスタなどのCMに水泳選手が出てくるケースもある。 今年は自転車のGiro d’Italiaがあり、すぐにEUROが開幕。かぶせるようにフランスではTour de …