すでに日本のメディアでも紹介されている、トリノの「アウトモビリ・アモス」が復活させた(?)ランチア デルタ・フトゥリスタ。 カーボンボディパネル、3ドアといった出で立ちではあるものの、往年のデルタの面影をいい感じで残しモダナイズされたそれは、名前の通りデルタが今いるならこんな感じ! といったものだろう。それは、欧州のさまざまなショーでお披露目され、暖かく迎え入れられていることからもその完成度の高さを伺わせる。 数年前にドイツの実業家のフルオーダーでフェラーリ430ベースで作られたランチア ストラトス(マニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノ社)も、熱烈なリクエストに応えて、25台を作成するようだし、いよいよ欧州の復活ブームが到来の兆しなのかも知れない。 そんな中、ちょっとレプリカというには弱い気がするが、イタリアの「ボルドリン・アウト…
ここでもなんでもご紹介している、ビンテージカーの価格高騰。なんでも高いという風潮からは脱した感がありますが、まだまだ活況のようです。 今年いちばんのオークションの目玉が、去る8月25日、スイスのモントレーで行われる予定のサザビーズのオークションに真打ちが登場しました。 1962年 Ferrari 250GTO Scaglietti またしてもフェラーリ。またしても250GTO。 スカグリエッティと書いてスカリエッティと読みます。 自動車価格史上最高を記録するであろうと騒がれ、4500万~6000万USDの落札を予想されましたが、意外にも伸びず $48,405,000 というお求めやすい価格で落札されました。 もちろん世界最高額です。円換算するのももうウンザリなので、もう各自お願いします。 ちなみに、歴代の2位も2014年…
タイトルで「クルマたち」と言っておきながら、1968年生まれのスーパーなクルマと聞けば、みなさんランボルギーニ・エスパーダしか思い浮かばないはず。(笑) まったくもって個人的な思いの深いこのクルマは、今年で50歳を迎えました。 デイトナもあるじゃないか? なんて言葉も聞こえてきそうですが、ありゃ、普通のカッコいいスポーツカーです。 実はスーパーカーブームの頃、近所のお兄さんが乗っていて、駐車場で見たガラス張りのテールエンドと、剣を模したエンブレムにぶっ飛ばされたことを思い出します。 エスパーダとはイタリア語で剣を意味します。これもカッコいい。 かつて「カーグラフィック」誌の海外寄稿で同じエンジンを積むミウラとともにフランス国境アルプス超えを、猛烈な速度でこなしたという記事を読み夢を膨らませ、後に小林彰太郎氏から「ん、ありゃいいクルマだ…
スキー中の事故からはや5年。 暗い話題ばかりが続いたが、つい先日イタリアでは「快方の兆し」なるニュースが踊った。いまや息子のミックがフェラーリ入りを取り沙汰されるほどの年月が経ってしまったわけだが、今回は彼の愛車について。 実は、事故後、ポロポロと中古市場に放たれてきたシューミの愛車たちだが、この夏にいよいよフェラーリ在籍時に贈られた記念モデルのFerrari Enzoまでがその対象になった。 そもそも生産数の少ない、創始者エンツォの名を冠した創立55周年モデルという希少性に加え、今を持って破られない勝利記録を持つシューマッハのために作られたスペシャルモデル。ボンネット裏にはマニア垂涎の関係者やライバルたちのサインが。走行は8000キロ強という代物。 BOSEのスペシャルオーディオシステムや、特製のブレーキキャリパー、チタン製のホイールやシート、そしてシューミの…
いっこうにタイトルの「買い方」から「飼い方」に移行しないわけですが、こればっかりは仕方がない。まだまだお付き合いいただきます。 ハンドルの状態と並んで見落とせないのが、ペダルとシフト類。 まあ、車を走らせるためにどうしても必要な入力類ですから、そりゃそうです。 ただペダルに関してはそれなりの距離を乗らない限り、ペダルの摩耗などはおきにくいですね。ただ、20年30年と経過したクルマだとそうはいきません。足元にアタマを潜らせてみて、ペダルを左右に振ったりしてガタを確認。昔は、走行距離をごまかしているクルマもあったので、こういった調査は役に立ちましたが、今では部品の交換が必要かどうかということくらいしかわからないでしょうね…。 まあ、そもそもABCペダルは相当な強度で作られていますから、それほど気にしないでもいいでしょう。 むしろシフト類のほうが中古車を買…
爪痕こそ残りにくい箇所ですが、やはり多くの痕跡が残っているのがハンドル。 ハンドルのトップがハゲハゲのクルマって、ちょっと嫌です。たぶん乗り込む時にそこに全体重をかけて乗り込んでるんでしょう。ハゲるくらいですから、エンジン始動前のハンドルにグッと体重をかけて、鉄棒でもやるかのような乗り方をしてただなんて、想像するだけで嫌です。 普通に乗られていたクルマなら、ステアリングホイールの9時3時周辺がうっすらとテカっているか剥げている感じ。それ以外のところがかすたりしているのは、特殊なノリ方をしていた人のものと考えるのが妥当でしょう。 MOMOなどのクラシックなレザー巻きのステアリングホイールで、ステッチが擦り切れているものとか、ちょっと変わった癖の持ち主が乗っていたはず。ハンドルを握るたびに爪を立てたりして…。 ちなみに、ほとんどのレザーハン…