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私はセダンがクルと思っている。 事実、東京の靑山通りなどでは80年代のセドリックやボルボ240など古め「ザ・セダン」なクルマが非常に多く目に付くようになった。 イタリアでもちょっと前から旧いセダンが増えた。 差し支えがあるかもしれないが、結構な確率でオシャレな人(意外と若者が多い)や美人が多いのが気になるところだ。 乱暴に言えば、オシャレ好きの多くはあんまり人とカブりたくない。 悪目立ちは嫌だけど、センス良く際立ちたいというマインドが強い。 あからさまよりは、さりげなくと言うべきか…。 まあ、良くも悪くも「人と違う」という部分をいかにアピールできるかということに対して、とても熱心な人種であることは間違いないだろう。     そんな彼らが一目置くのが定番である。 Tシャツ、ジーンズ、チノ、コットンのシャツにシンプルな革靴やスニーカーetc. よくできた定番を軸…

日本の中古車界には過走行って言葉がある。 そのまま訳せば、走りすぎたクルマってことだろうが、使い捨ての部品じゃあるまいし、ちょっと工業製品なめんなよって感じのワードだと個人的には思っている。 改めて言うまでもなく、自動車の部品には消耗品というものがあり、遅かれ早かれ交換が必要であると最初から謳っているパーツで構成されている。 ところが、インジェクターに詰まりが出たとか、プラグコードが劣化したからとか、500万も600万も出したクルマが、たかが1万円くらいのパーツでその一生を終えてしまわなければならないような「寿命」に直面するなんてことはあり得ない。       今手元に今年生産された最新型の取扱説明書があるわけではないので、これまでの知識でしか言えないので、もし間違っていたら申し訳ないのだが、必ずクーラントは何キロで交換、タイミングベルトをはじめとするベルト類…

    実は世界的に評価されているのに、日本ではなぜか不遇を託ったフィットパンダ169、通称ニューパンダの第二回だ。 前回、いま日本で流行の兆しのアルイタリアンスイーツ、マリトッツォを引き合いに出し、ヨーロッパであれほど人気があったのに、日本での169のあまりの不人気さに一矢報いるべく書いている。 パンチこそないが、経済的でよく走るエンジン。発売後15年以上経過しても実によく考えられたユーザーインターフェイスを持つ操作系や内装のデザイン。 タッチパネル、いやiPhoneすら流通していなかった2003年とは思えないほど、今のカーインフォテインメントに即したデザインだったりする。 エクステリアのデザインだって、デビューから20年近く経とうとしているけど、なかなか古くさくならない。さすがはベルトーネデザインである。 だのにだ。DENSO製の高性能エアコンがついているので、日本…

イタリアとは遠い国である。 約1万キロも離れているので仕方がないが、昨今はネットが発達したおかげでビデオ通話なんかもできるから、例えコロナ禍にあっても、日々イタリアと繋がっていられるし、仕事だってできる。 でも、現地ではこうなのに、なぜか日本では…。 てなことはまだまだ相当多い。 例えば今スイーツブームで話題のマリトッツォ。(知らない方はこちらへ) ローマというかラツィオ地方のご当地スイーツだが、それ以外の地域でおなじみのものかといえばそうじゃない。全国区から海外進出したパンナコッタやティラミスとはあまりにも差がある。 「いま、日本じゃマリトッツォが流行ってるんだよ」 というと 「え? 何それ、あー。え? マリトッツォ?なんで?」 てな感じだ。 ところが、現時点では間違いなくイタリア人よりも日本人の方が知っている数は多いと思う。試しにネット検索してもらいたいが、maritozz…

二馬力で1000万。   確かに1馬力あたり500万だ。最新のマクラーレン720sだって1馬力あたり換算では5万円を切る程度だ。 恐ろしく高い。まあ、実際は二馬力という名前だけど、それはフランスの税制区分の名前なだけで、実際はもっと馬力がある。602ccの排気量で29馬力くらいだったと記憶している。それでも1馬力あたりは結構な値段だ。 今回はそんなシトロエン2CVにまつわるお話。 実はこの2CVの最終型がオークションにかけられるという。しかも正真正銘の新品だとのこと。工場出荷状態のまま未登録という結構なレアものだ。       オークションを担当する会社によると、ナンバープレートの取り付け穴が空けられる前ということも、重要な証明の1つだと言う。 ちなみに今回の新品は走行距離9km(まあ、工場出荷時ってこんな感じ)だが、つい最近39km走行という車両が…

今回は少々クーペフィアットのお話を。 クーペフィアットは当初1,800&2,000ccの、いわゆるランプレディユニットとよばれた名エンジンを搭載したFIAT TIPOベースの2+2クーペ。今や大人気のデルタインテグラーレをはじめ、155やランチアデドラなどにも搭載されている、FIAT定番のツインカムエンジンだった。   当時所属していた雑誌編集部で長期リポート車としてそうそうに導入されたクーペフィアットの印象は鮮烈で、当初の写真で見た姿よりはちょっとズングリとしていけれど、いまでこそ珍しくない、60年代を彷彿させる外装パネル同色のインパネなど、さすがはピニンファリーナ! なんて思わせる出で立ちと強烈なトルクステアが印象的な一台だった。     やがて、ランプレディユニットと別れを告げ、5気筒のFIREバージョンに進化。20バルブ、最後には6MTまで装備…