河口まなぶ氏 インプレッション!!

アルファロメオGTV3.0V624V(ロッソアルファ)

2002年式 38500キロ

初めてFF化された先代のアルファロメオスパイダーとともに登場した2ドアクーペがこのGTV。4つ目のフロントマスクとボディサイドを貫くキャラクターラインが印象的な1台である。

今回の試乗車は3.0LのV6DOHC24バルブの、いわゆる「アルファのV6」を搭載した最後のモデルである。

個体をチェックしてみると、2002年式であることを考えるとエクステリア・インテリアのコンディションは悪くない。シートもまだ張りが残っており、目立った汚れ等はなかった。

シートに座るとショルダーラインが低いため、現代のクルマと異なって包まれ感があるというより開放感が強い。

走らせてすぐに感じるのはエンジンの力強さ。3.0LのV6は現代のエンジンとは異なって回転が増すに連れてトルクが湧き上がり快音を響かせる。その時の吹け上がりは当然痛快で、フィーリング・サウンドともに最近では滅多にお目にかかれない気持ち良さを備えている。まさに噂にたがわぬ官能をもたらしてくれるパワーユニットである。

加えてマニュアルトランスミッションそのもののフィーリングや、最近ではなかなか出会えない握りの細いステアリングホイールなども、現代のクルマにはない佳き部分で味わい深い。

また意外だったのはシャシーで、想像以上にしなやかだったこと。コーナリングにおいても滑らかな感覚を伴って足回りが動いてくれた。そしてこれもタイヤやダンパー等をリフレッシュすれば、さらに好印象の乗り味走り味を手に入れるだろうと思えた。

気軽に乗ることができる1台といえるだろう。

河口 まなぶ

 

 

 

1970年5月9日茨城県生まれAB型。日大芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに。

1997年よりA.J.A.J(日本自動車ジャーナリスト協会)会員、2009-2011AJAJ理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を2002-2003年度より連続して現在まで務める。

 

 

現在は、2010年に設立したweb上の自動車部「LOVECARS!」(http:/lovecars.jp )(部員1845名)を主宰し、メーカー/ユーザー/メディアの垣根を超えて”クルマを愛し楽しみ考える”を提唱し、様々な自動車イベント等を手掛ける。他に、スバルBRZのオーナーズクラブ『CLUBRZ』も主宰(http://clubrz.jp)し、600名以上の会員を擁してこちらでも様々な活動を行う。またFacebook上に「大人の自転車部」を設立し主宰、1050名以上のメンバーが参加している。その他に、新世代メディアを駆使して様々な表現を行っており、カービューでのブログ「まなブログ」は月20万アクセスを誇るほか、youtubeに自信のチャンネル「まなビデオ」は登録者数7500_人/月30万PV/再生回数1500万回以上を誇る人気チャンネル。ここでは全て自身で手がけた自動車動画の配信を行う。またユーストリーム上では週に一度「LOVECARS!TV!」をオンエアし、既に2年以上オンエアしている。その他自動車専門誌、web、TV、ラジオ、新聞、一般誌等様々なメディアへ寄稿/出演する他、ドライビングレッスンやインストラクターとしての活動も精力的に行っている。
(※このインプレッションは当該車両の状態や性能を保証したり、購入時の責任を負うものではありません。あくまで個人の感じた印象を記しています)