イタリアよもやま話〜Bollito Misto vol.9

イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。
ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。
自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

イタリア人は「じゃんけん」が大好きだ。
じゃんけんとは、グーチョキパーのことを言ってるわけではない。

 

 

彼らは持ち物で「じゃんけん」よろしく、互いの持ち物を楽しむのだ。
服や時計、メガネやバッグにペット、自転車カメラに自動車から船、そして最後は家具調度品から美術品に家自体。
ありとあらゆるモノに対する関心が他の民族よりも高いかもしれない。

 

もちろん彼らだけじゃない、日本人だってそうだし、この文章を読んでくださってる方々も多くはご同類のはずだ。人と違うもの、ちょっと素敵なもの。そういうものを持っていると気持ちが「アガる」から。
ただ、イタリア人はそれが顕著だ。
さり気なく、楽しそうに。皆がそうする。

 

 

だから褒める。いいもの、可愛いものは徹底的に誰彼となく褒める。
褒められるとこれまた気分がアガる。
だから自然と笑顔になり、会話も弾む。
だから人のいるところに集まる。そしてまた「じゃんけん」が続いていく。

 

だから、イタリア製品は身の回り品や自動車にいい物が多いのかもしれない。
いい物を持っていると、自然と気持ちが和らぐのを楽しみにしてしまっているのが彼ららしい。

 

わかる人が増えると、作る人も気合が入る。買う人も褒められてさらに盛り上がる。
負の連鎖ならぬ、富の連鎖というのは実に気持ちがいい。

 

 

6月、気もそぞろで夏休みを意識するこの時期。舟に自動車、バイクに自転車 etc…とにかくいろんなイベントで盛り上がる。
そんな時、やはりちょっとは気の利いたものを持っていたい。
そのためにみんないろいろ仕入れてくる。
人とは違う、「いいもの」を求めて。

 

 

 

 

 

 
え? どこが不景気だって?
ええ、景気は悪くても人生は楽しむ。
これが、イタリアです。

 

 

それではまた!
A prestissimo!