- イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。
- ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。
- 自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。
夏日本にいるなら、ちょっとお願いがあるんだけど…。
そういう友人は旅行のコーディネーター。
不景気というわりに、日本を目指すイタリア人があと絶たないのはなぜなんだろう。
元来夏はガッツリ休んで、どこか知らない国へ出かける。
あわよくば肌でもこんがり焼いて、秋の日焼け自慢の準備を虎視眈々とおこなう。
まあ、そこまで景気が良くないにしても、やっぱり極東の島国に新婚旅行できるなんて、やっぱり「カネ持ってんなぁ…。」とならざるを得ない。
日本にやってくるイタリア人の多くはアニメファンだ。
以前このコーナーでも触れたことがあるが、「マジンガーZ」や「アルプスの少女ハイジ」、「ベルサイユのばら」から「うる星やつら」といった第一世代の日本製アニメに洗礼を受けた世代から、「ワンピース」や「NARUTO」をはじめとする最近のアニメ(漫画)に強い影響を受けた世代がどんどん秋葉原を目指して日本へやってくるのだ。
多くの場合、いわば「オタク」レベルの知識を持っているが、正直なところ、イタリアでこの手のマニアはインテリに属するタイプが多い。
ストーリーはもちろん、構成などに深く感銘を受けたタイプが多く、大きな本屋なら必ずあるイタリア語版の漫画はしっかり読み込んできている。
また、欧州のアニメファンといえば、フランスが筆頭格なのだが、最近はイタリアはルッカという街でもかなり大きめのコミケが行われており、そこにはかなりの人数が集っている。
そもそもマニアを意味する「アッパッシオナート」つまり、物事に対して情熱的であるということを意味するこの名詞は、イタリア人の特徴的な傾向であったりするから、自然と「オタク」的探究心でこの世界にのめり込んでしまうのだろう。
そこで思うのだが、なぜ、あれだけ想像力に富んだメカが多く登場する日本なのに、どうして一向に素敵なデザインの自動車が出てこないんだろうか?
いっそ完全なるオタッキーと言われても構わないと思う。
中途半端に赤い羽根つきのクルマを作るより、どう考えてもアニメの世界からそのまま飛び出しましたというような形をしたボディワークを実現させたほうが、世界をあっと言わせることができるし、すごい反響があると思うのだが…。もちろん、安全基準なんかは、それこそ今の技術でなんとかするべき問題だとも思う。
と、居酒屋やアキバのカフェからいろんな写真がFacebookなどで送られてくるうちに、そう思うのであった…。
それではまた近々
A prestissimo!