イタリアよもやま話〜Bollito Misto vol.46

      イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。

 

      ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。

 

      自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

イタリアはカルチョの国。
どういう縁か、我らが日本代表の監督もイタリア人。
こと、サッカーに関して言えば、なんだか身近な感じが増した四年間だったのは言うまでもない。
何よりイタリアでも日本代表の情報が僅かながらも入ってきていたのは、ザックのおかげということもたぶんにある。
それにしても、同じ日にW杯をグループリーグ敗退という憂き目にあうとは、一体どうして想像ができたものか?
 

 

彼らの戦いぶりや、なにが悪かったかなどここでは語るべきではないので、「その時」の状況についてご説明申し上げたい。

まず、緒戦対イングランドでの勝利は、想定外の喜び。街中大騒ぎ。
第二戦コスタリカは想定外の落胆。一転してざわつくマスコミ。
第三戦は、トドメの悲劇。
もはや完全なる裏切られ状態…。

最終戦のその日はフィレンツェのみ祝日だったので、大きな花火大会が行われたのだが、文字通り水をさされる形になってしまった。

 

 

 

 

 

 

猛烈な爆音と共に本来なら大騒ぎの街も、喜んでいるのは観光客だけ。
驚くほど静かな深夜を過ごせたのは、イタリアの敗戦直後に、奇しくも同じ苦汁を飲まされた日本人にとっては、むしろ何かしらの配慮のような気さえしたものだ。
 

 

 

 

日本のようなサッカー発展途上国とは異なり、イタリアはカルチョの国であり、欧州最多の優勝回数を誇る文字通りの王国だ。
負けてすみませんでは済まない。
既に2016年まで契約を残す監督も、即刻引責辞任。もちろん協会関係者の刷新もこれから始まるはずだ。
当然、マスコミは容赦ない魔女狩りをはじめる。
 

日本は監督を代えればなんとかなると勘違いしているようだが、実はまだまだその程度の人事で済む話ではない。イタリアやイングランドなどでさえ協会も含めた全員の取り組みや意思統一など、基本的なことも含めて見直す必要があると考えている。

日本が、付け焼き刃でいいはずがない。

 

 

 

 

 

 

 

随分と偉そうな物言いになってしまったが、やはり他国、しかも参考にすべき偉大なる大先輩をみていると、やはり日本はあえてサッカー発展途上国として、まだまだいろんなトライアンドエラーを繰り返していいと思う次第である。

個々の技術は、各々クラブなどで磨き上げることは可能だが、日本というチームをどのように作り上げて行くかは、やはり協会全体、ひいては育成機関に至るまでの総合的な組織作りこそが急務だと、改めて思い知らされた気がするのは私だけだろうか?
というわけで、しばらくW杯特集ということで。

 

 

 

 

それではまた近々

A prestissimo!