イタリアよもやま話〜Bollito Misto vol.41

      イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。

 

      ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。

 

      自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

東京フィレンツェの移動はエールフランスのパリ経由がメインなのだが、この欧州を代表する空の玄関の一つシャルル・ドゴール空港(以下、CDG)。
今回はこの世界有数の大空港について少々。

 

 

 

このCDGはここ10年くらいの間に、結構な変化を遂げた。
1974年に開業したこのちょっとオシャレな建築物は、現在に至るまでPaul Andreuという建築家が設計を担当している。
リーマンショック前の2008年には5900万人を上回る利用者があったというこの空港は、ロンドンヒースロー空港についで欧州第二位。世界でも6位の利用者数を誇る。欧州を中心として、アフリカ、南米、北米、アジアなど大陸間利用が多いのが原因だろう。

 

 

 

 

ちなみに日本からフィレンツェへは直行便がないので、イタリア国内ならローマ、それ以外ならチューリッヒや、ミュンヘン、フランクフルトやアムステルダムなどを経由する必要がある。

 

 

 

 

どうせ乗り換えするなら、ストップオーバーで楽しい街ということでパリにしたのが本当のところで、それが理由でエールフランスを選んだのだが、その実この10年でたった4,5回くらいしかストップオーバーを利用したことがない…。そんなもんである。

 

かつては日本から到着すると、フィレンツェをはじめとした欧州の小都市行きの便に乗り換えるには、大げさではなく、2キロとかの距離を荷物を持って歩かされた。
文字通り世界中の人達でごった返す空港内を、日本へのお土産をいつも満載にした重たい荷物をゴロゴロ転がして歩くのは本当に面倒だったのだ。

パリの空港。その素敵な名前の響きと、スタイリッシュでモダンな建築とは裏腹に、果たしてテロ対策なのか、その非常にわかりにくい経路をはじめとした、お世辞にも便利とは言えない動線。

 

 

 

 

まあ、あのころはまだ2004年に起きたターミナルEの屋根崩落事故の余韻があったので、正直なんとなく緊張していた影響もあったのかもしれない。

それが4、5年前だっただろうか? それまで拡張拡張の一点張りで、あらゆるところで工事をしていたこの空港に新たなターミナルが加わった。

 

 

 

 

ターミナルGと呼ばれるこの場所は、今度はずいぶんと離れた場所にあり、徒歩での移動は無理。ということでバスで移動が可能になった。これが奏功して、むしろ移動が楽になったのだ。

ただ、フィレンツェにお越しになるお客様には事前にしっかり説明しておかないと、相当不安になるようなかなり難易度の高い乗り継ぎだったのだが、それでもこれまでのような空港内を歩く距離を考えると、体力的には随分楽になったものだ。

しかし、このターミナルGもこれまでと同じく、一度外にでなければならない関係上、パスポートコントロールと手荷物検査を再度しなければならないという面倒があった。しかもテロの関係か、年々検査は厳しく、荷物や着るものが増える冬場はいつも長蛇の列だった。

 

 

 

 

しかも、割と検査の緩いイタリアの税関を無事に過ぎたのに、パリで一悶着なんてことはよく見かける光景だったので、そのストレスたるや…。

それが2014年に入って、待望のメインターミナルそばの拡張工事が終わり、最大の面倒だった二回荷物検査がついになくなったのは、長年この空港に苦しめられてきた人間にとっては非常に大きな負担減なのだ。正直、うれしい。

しかし、新しいターミナルにはゴマンと免税店が立ち並んでおり、別の意味で負担が増えたのは間違いない。
いつもパリは悩ましいのだ…。

 

それではまた近々

A prestissimo!