イタリアよもやま話〜Bollito Misto vol.14

イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。
ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。
自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

最近のクルマにカーステという概念はないようだ。
いや、なくなって久しいのか…。
ちょっと旧いクルマ好きにとっては、このカーステってのは実に重要なパーツだ(だった)。
思えばクルマを買うやいなや、もしくは買う前からどういうシステム組もうかと頭を絞ったものだ。

 

 

AlpineのJUBAやNAKAMICHIなどキラ星のようなシステムがあり、その値段と音質にダブルパンチを受けていたものだ。それだけじゃない、左ハンドル車オーナーとしては、ボリュームのノブが左側に付いていることすらなにやら自慢だった。
個人的には乗っていたクルマのVeglia Borlettiのインパネ照明が緑だったこともあって、一貫してAlpineの緑の四角いボタンのモデルを愛用していた。

 

 

 

その後、カーナビ旋風が巻き起こり、今思えば相当みっともないダッシュボードになにもかかわらず、その便利さにかまけて使ったものだ。
思えばこの頃からカーステそのものの「概念と価値」が変わりはじめた様な気がする。
正直、車内の高級感が随分と下がったような気はしたが、愛車に大枚をつぎ込んでいたことは間違いない。

 

 

ちなみに、そのころのイタリアといえば、まだまだ繁華街の買い物客にヘッドユニットやフェイスパネルを小脇に抱えた人たちが目についたものだ。
なぜかって?
カーステなんてつけてたら窓ガラス割られて、まるごと持ってかれましたから…。
人によっては窓を割られることが嫌だったという話もありますが、とにかく貴重品だったんです。カーステは。だから後付インダッシュナビなどもっての外だった記憶がある。

 

 

それが今じゃあ、ベースグレードの車両でも、一体型オーディオが標準で装備される。
泥棒も手出しができないし、見た目もスッキリ。
そのうち、音源もテープやCDからSDやipod/iphone、スマホの類に変わっていき、今に至る。
ああ、カセットケースやCDケースを持ち込んでいたあの頃が懐かしい。
古いベンツのカセットホルダーなど見ると、思わずしんみりしてしまう。

 

 

 

 

音楽マニアを自称していた自分でさえ、この新しいメディアのお陰でお出かけ前の選曲に困るなんてことは一切なくなった。全部入っちゃうからね。
便利になった。本当に。
でも、音はあんまり良くなっていない気がする。オプションでデンマーク製のフルキットなど組み込むならまだしも、何かが物足りないのだ。

 

 

 

というわけで、いきなりだがちょっと旧い車を買おうと思う。自分でカーステが選べるちょっと旧い車を。
本当は仕事の都合なんだけど、今のカーステをもう一度入れてみようと思う。
ナビはiphoneで十分だし…。
そんなわけで次号はカーステ復活の狼煙があがるか否かについてレポートしたいと思っているが、それはあくまで気分と天候次第だ。

 

 

 

乞うご期待!(誰が?)

 

 

それではまた、近々

A prestissimo!