イタリアよもやま話〜Bollito Misto vol.13

イタリア好きが嵩じてついにはフィレンツェに移住までしてしまったCollezioneイタリア特派員Noriによる、「イタリアよもやま話」。
ちなみに「Bollito Misto」とはいわば「ごった煮」のこと。
自動車、自転車、食事にワインやサッカーはもちろん、たまには真面目な社会的な?お話を勝手気ままにお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

たまに日本に戻ると際立って思う。
ああ、クルマが綺麗だなあと。

 

 

動産の中では最高額ともいえるモノで、多くの人が宝物としているクルマ。
そりゃ、綺麗にするし、傷が付けられたりすると一大事だ。
それにしても、あれだけ黄砂が飛来して、空さえも黄ばんでしまう東京都内でも、さすがに黄色くなったクルマが走っているのにお目にかかったことがない。
「ああ、豊かな国だなあ」と感慨ひとしおだ。

 

 

 

思い起こせば日本で暮らしていた頃、自分もそうだった。(と思う)
ただ今ほど黄砂はなかったと記憶しているが、恐らく人よりもクルマはピカピカにしていた方だった。(と思う)

 

ところが、だ。
郷に入らば郷に従え。
イタリアに住んで一年も経ったころから「クルマは使ってナンボ!汚れ傷つき一人前」という感覚が身についた。

 

 

 

もちろん綺麗に越したことはないのだが、何かとホコリや通り雨で意外と汚れるトスカーナ地方。ましてや、超接近駐車が日常なので、無意味に洗車を繰り返すと「どこのお大尽だ?」となるし、小キズでクヨクヨしてると、「病気なのか?」くらいに思われる。
バンパーとはその名の通りバンプするもの(ぶつけるためのもの)として、いまじゃあ、接触プレイ全開だ。

 

 

 

そうなると人間は便利にできていて、「ま、いっか!」というスイッチがどこかで入る。しかも、彼の地では小キズなど中古の査定で大きく響くことがない。
日頃の足に使っている高性能なドイツ車には、いつの間にか戦いの歴史が刻まれていく。
最初のうちこそ、どこかのタイミングで修理でもしようかなと考えたものだが、今となっては全くそんな気すら失せている。やはり下取りに関係がないというのが大きいのだろうか。いや、恐らくそれがものすごく無駄な行為だということに薄々気づいているのだろう。

 

 

 


それより、すっかり路駐の腕が上がったのがちょっとだけ嬉しい。
今じゃ、どのくらいのスペースがあれば停められるかくらいはすぐに判断がつく。内なる喜びというものか…。やっぱりクルマは運転してなんぼだし…。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、この感覚のまま日本でクルマを運転すると非常にマズイ。
うっかりキスでもしようものの、すぐに運転手が飛び出してきて警察沙汰になるのは目に見えている。それもわかるんだけど、キズが付かないならいいじゃん…。
なんて、向こうの都合でしょうね。
ヨーロッパって結構男気溢れるクルマの乗り方しますからね…。
というわけで、おっかなびっくり日本で運転する小心者がここに。
 

 

 

それではまた、近々

A prestissimo!